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定年後は忙しい

熱い!

 兎に角暑くて見廻りもおざなりになる。そんなこんなで見廻りが中3日開いた、で、事件は起きた。そこは、去年若い猪君が足を切って逃げた場所、春になって農家の方から頻繁に畑の横を掘られる、と電話があった。関所罠が1個設置してある。1年近く経つがそれまで頻繁に通っていた猪君、全く通らない。道を挟んだ反対側から入ってくる猪君をものの見事に防いでいる。で、足跡を探す、親子連れのようだ、子供の数は判然としない。畑の柔らかい土を本当に広い範囲で掘りかえしている。農家の方、此処が1回目、此処は2回目・・4回目と畑を指さし、なんとかならない。と強い口調。必死に獣道を探す。で、獣道2本を発見、良く通っている方に罠を1個仕掛ける。回避された。その罠は残し、罠を避けて通ったところにもう1個追加した。その日以来、獣道から足跡が消えた。新たな獣道も作られなかった。で、スイカの収穫が終われば獲れなくても目的の半分は達成になる、それまで出没させなければいい、と高を括っていた。が、ものの見事に掘りかえされた。被害が出なかったのが不幸中の幸いだった。下の道から上がる所には、関所罠。竹藪から畑横の杉林に入るには、2個の罠をくぐらなくてはならない。が、全ての罠を回避した上に何処にも足跡を残していない。どこから来た?不思議なことに杉林と畑が接している20m位の法面にだけ無数の足跡が残されていた。重なっているところはない。群れはバラバラに分かれて入り、同じ所を通らないで帰っていた。膝の高さまで茂った法面の草も葉の何枚かがひっくり返っているだけで、倒された草も無く何処を通ったのか皆目分からない。一筋縄ではいかない難しい相手のようだ。草地を荒らさないように草を掻き分け慎重に足を下ろす場所を決める。草の下の軟らかな土に母猪の足跡を発見、出て行った足跡ではなく、入ってきた足跡を辿って、最初の杉の木を根付けにして罠を設置した。獣道と呼べるようなものではない、ただ一度だけ母猪が通ったところ。慎重な相手だけに進入コースを変えて入ってくるが何度目かには同じ所を通るはず、狙うのは母猪、で母猪の足跡に仕掛けたのです。罠を仕掛けると、来た時に付けた自分の足跡に足を重ねて畑に戻る。畑から見下ろしても葉っぱの広い草が生い茂っているだけで罠が何処にあるのかさえ分からない。一辺が50mの正方形の杉林、各辺を守るかのように辺の中央に罠が1個設置され、50m四方に計4個になった、どこから入ろうとしても罠がある。
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赤色矢印が最後に仕掛けた勝負罠で、その先に畑があるのです。猪君画面の手前から奧の畑に向かいます。黄色矢印の先に罠が仕掛けてあり、鹿2匹が掛かりました。この魔の正方形に入ろうとする普通レベルの獣君は間違いなく罠の餌食になるのです。
 丁度農家の方が通りかかった。此処に罠を追加しました、見といてください。どこ?あの杉に巻いてある赤いテープの下です。分からん、それより獲れそう?難しいです。その会話の日から2週間。先週の日曜日の見廻り。斜面の一番下にある関所罠に深くえぐった猪の足跡、罠直前で急ブレーキを掛け引き返している。入ろうとしたのではなく、杉林から出ようとしたようだ。猪君動けば罠に掛かる。で、関所罠の上にある最後に仕掛けた神頼みの罠に期待がふくらむ。斜面を駆け上がる、草が倒されている、土が剥き出しになっている。心が騒ぐ、慎重に近づく。ワイヤーが2本の杉に引き回されて、まるで吊り橋のようになっている。その吊り橋に何度もワイヤーが巻き付いて切れかかっている。朝顔の蔓のようにばらけたステンレスワイヤーの切れ端が空中をさまよっている。切られたか!近づくと杉の木に巻き付いたバネの先に足が付いていた。最後は足を切って逃げていた。急斜面を駆け上がったせいか、逃げられたためか、鼓動を強く打ち始めた心臓が急に重くなって放心状態。我に返りよく見てみると、この猪君軟らかい土なのにほとんどサークルを作っていない。掘らないで走り回っている。若い猪君がよくやることなのですが、足はかなり大きく母猪のもの。ちょっと不思議な気がする。どうも1日で足を切っているのです。褒めたくなるような意志の強さです。罠を見破って足跡を残さないで回避するやり方や、道を固定しないで進入するしたたかさといい、罠を知り尽くしているのです。で、ふと頭に浮かんだことが、此奴去年此処で足を切って逃げた猪君ではないかと。そうであって欲しいと。でも、前足が2本とも無くなっても生きていけるのだろうか?あまりに興奮しすぎてこんな大切な事件の記録を撮影し忘れてしまった。あれもこれも熱さの所為だと思いたい。
  珍客が現れた。ふと見上げるとフロントガラスにへばりついている。
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何だろう。車の中は何時住み着いたのか名前の分からない虫とどうやって入ったのか分からない枯葉だらけなのです。しばらくすると宙に浮いた。
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しばらく立ち止まった後、車の何処かにすたすたと歩いていった。沢山現れるので、車を止めて追い出す気にもならない、何匹飼っているのだろうか。?
 またまたレスキューです。いつもの見廻り道を進む。うん、何かおかしい。道を間違えたか?が、見慣れた風景が続いている。何だろう。
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そのまま突き進む。
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不思議な気持ちになった原因が判明した。笹藪が大雨で崩れて道を塞いでいた。道が無くなっていることに直前まで気がつかなかったのです。左の柿畑を通れないことはないが、E-4WDではちと不安、安全策をとってバックした。100mほど後退してUターン。変な音がする、ハンドルを切っているのにUターン出来ない、なぜ?。車を降りて唖然。左前輪タイヤがホイールから外れてぺっしゃんこ。
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何が起きているのか全く分からない。分かっていることはすぐに日が暮れるということ。慌ててレスキュー要請です。1時間で到着、助けに来てくれた相手に感謝より先に高齢者らしく愚痴をこぼす。スペアータイヤがあればレスキューを要請しなくても良かったのに。すぐに返答が帰ってきた。最近の車には載せてないのです。このキューブも最近の車ということでまだ現役バリバリですよ。勝手に車を自分に置き換えて、不満たらたらからご機嫌天国へ急上昇。高齢者はやっぱり単純なのです。
 レスキューを待つ間、散策してみた。
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この道は昭和初期まではメインストリート、車はまだ珍しい時代。この道をまっすぐに歩いて行くと鳥取市に出るのです。
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草刈りをすればまだ使えそうな気がする。道は必ず2mほど掘り下げられているのです。理由は冬になって分かったのですが、雪が降り積もり山が白色一色になって、目印になるものもなく方向が分からなくなっても雪に残されたへこみで道が見付けられ山の中で迷わなくてすむのです。で、またやってしまった。道の上から道の法面を駆け下りて山賊になった気分。男って奴は幾つになっても子供から脱皮できないようだ。タイヤに傷はなくバルブが飛んだようです。最近のバルブは弱くなったとのことでした。早めの交換が必要なようです。それより半年に1回のレスキュー要請、レスキュー保険要注意人物に指定されていないのだろうか。保険の更新が心配だ。
 本当にぶるっと震えた。木がガサガサと揺れている。久しぶりに掛かった。目を凝らす、大きくはない、小さな猪君が見えた。で、車を草地に入れて銃を出して、1発で片を付ける軽い気持ちで近づいた。
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撃つ前に撮影しようとカメラを構えた瞬間、ドーンと強烈に突っ込まれた。その勢いのすごいこと、ブチッという足の切れる音と共に跳ね飛ばされた自分の姿が脳裏に浮かぶ。2歩下がって木の陰に避難。突進は止まない。何度も突っ込んでは、宙を舞ってひっくり返る。木が生い茂って足許を隠しているのでワイヤーの掛かり具合が確認できない。次の突進で切れるか、その次か、とても気が気でない。撮影もそこそこに銃を構える、瞬時に弾倉にある4発全弾を撃ち尽くしてしまった。40kg位の雌、サークルも掘った後もない、罠に掛かった直後だったのかも知れない。で、すこぶる元気で、小さいくせに突進力はすごかった。銃を持つ前は、こんな相手にバット1本で向かっていったのかと思うと、心が震える。遠い過去の古びた記憶にしか思えない。今回は、銃があるのに恐怖に体が震えた。これは武者震いだよ、と頭が心に言い聞かす。心が問い返す。ほんとに?
 先日の大雨で天神川の河口の中州が消えた。
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そこにいた川鵜も一緒に消えてしまった。一時少し上流に留まっていたのですが、そこにもいなくなってしまった。
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更に上流を探す、左岸右岸と探すも見付けられない。小さな橋を渡った。橋の中央で発見。橋の上でしか見えない中州に鴨に紛れて隠れていた。さっすが川鵜君と感心してしまった。
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右岸からは撃てない、左岸は、
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銃撃用の道を作るのは命がけになりそうな雰囲気、気温が35度を越す毎日ではとっても作れない。諦めていつもの溜め池を廻るが1羽もいない、何処に行ってしまったのだろう。見捨てられたコロニーに行ってみた。やはりいない。帰ろうとしたその矢先、グウォ、グウォホーウォーホーと大きな川鵜の声が響き渡った。慌てて引き返す、たいてはすぐに声は聞こえなくなる、大慌てで双眼鏡をのぞき込む、何処だ何処にいる。グウァホー。また聞こえた。いたー。
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葉の落ちた木の上に2羽。盛んに頭をこすり合わせて溜め池の隅々にまで響き渡るような大声で鳴き続けている。川鵜は飛ぶことがとっても下手なので羽を広げての求愛中に落っこちたら大惨事になるのかもしれない。で、頭だけをこすりつけての求愛になったのでしょうか。この溜め池に少なくとも1個の巣が出来る。何処に作るのか分からないので、探す手だては見張りに立つ雄のフンの跡、緑色のカーテンに付いた白色の染みを探すことになる。早く作って、待ってますよー。



by fusco179 | 2018-07-22 23:06 | | Comments(0)
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退職と同時に始まった迷走する日々の記録

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