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定年後は忙しい

ようやく卒業です。

 先日久しぶりに声が掛かって賀露港から出港です。北東の風4m、波高1.5mで、少し荒い海。が、これくらい荒れた海が大好きなのです。操船が私の仕事、波を切りながらジグザグに進む、船を止めると船尾を波が叩いてしぶきが上がる。口に入るととっても塩辛いしぶきを浴びながら海の風を感じて満足感に浸っていたその瞬間。冷たい!と叫ぶ声が聞こえた。遊漁船で海に出てはいるがレジャー船の経験のない新人さんが乗っていた。隣で釣っていた若者2人のジギング船が猛烈な波しぶきを上げながら沖に向って飛んでいく。かって、風波(かぜなみ)と呼んでいる小さな波が連続に立った波の波頭だけを全速力で突っ切って、暴れ馬に乗ったことはないけれど、こんな感じなんだろうなと想像できるほどのドンドンという激しい上下動を受けながら釣り場に急ぎ、着いた時には船酔いで、竿を出す気力も消え失せていた苦い経験を思い出しながら、白いしぶきだけしか見えなくなったボートを目で追っていた。新人さん、寒いです帰りましょう。と言っている。今までなら、これからが釣りです。頑張りましょう。と言うところなのに、そうですね帰りましょうか。と言っている自分の声が信じられなかった。スロットルの横に立てかけていた私の古びた道具が目に入る。ルアー竿は7オンス対応のザウルス、リールはジガー2000、どちらも既に修理はきかない古いもの、使い始めて30年に手が届く。今まで壊れもしないで良くもったものだと思っている。80cmの大きな鯛が掛かっても、この仕掛けだと20cm位の鮒を鮒竿で掛けたくらいの軽い手応えしか感じられない。80cmを超えるヒラマサから手応えが良くなる。体ごと海に引き込まれそうな強烈なヒラマサの引きを思い出した。が、もう心は躍らない。船釣り終了の潮時を感じた。船釣り卒業です、船を港に向けた。道具を車に積み込んで二度と乗ることのない船に別れを告げた。
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翌日、友人の船が停泊する港に行ってみた。以前は釣りに出航している船がとっても気になった。今は全く気にならない、スズキが釣れているようだ、その方が気になる。釣りは小鮒釣りに始まって小鮒釣りで終わる。格言通りに、最後の小鮒釣りの一歩手前まで進んでいるようです。
桜を綺麗だと感じていたのは子供の頃、仕事の忙しさからか最近まで時折感じる程度、今年は感じられる。退職して4年目の春、ようやく体からストレスが抜けてきたのかも知れません。
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罠の見廻りで毎年楽しませてくれる垂れ桜は、
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桜の木の下に潜り込んで、下から眺めるのが美しい。
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カワウ撃ちに行く途中の神社の桜、鳥居の赤色とのコントラストが面白い。
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今年もピンク色が好きになりそうです。
 これは梨の花です。
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白色の桜といった感じです。今までじっくり見たことがなかったのですが、桜とは違った雰囲気があることに気付きました。シックスティを過ぎてようやく花それぞれに花言葉がある意味を知ったのです。が、梨花の花言葉を知らないので、雪のように純粋がいいな等と勝手に決めて眺めているのです。実を付けるための交配が盛んに行われています。
 ここは農家の方が毎日見ていると言ってくれている町道沿いの罠、素通りするつもりで走る車から一瞥すると、ガードレールの少し上に土塊が一瞬見えた。ここは緑一色の休耕地、土が剥き出しの所はない。慌てて車を止めて、走って戻る。道からガードレール越しに下を覗くと、居た!
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幅1m深さ1mの側溝が手前にあるのに、何度落ちてもはい上がって道の法面を登って突進している。今日は銃がない、が、ワイヤーは爪の先、切れるおそれがあり、銃を取りに戻る時間はない。しばらく思案しながら見ていたら。
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疲れたのか立ち止まってにらめっこ。が、また走り始めて、木の根っこにワイヤーが絡んだ。チャンス到来と慌てて車から愛用の金属バットを取り出し斜面を駆け下りる。必殺の一撃!バシィ。脳天一撃のはずだった。が、首のたてがみに当たった。このコントロールでは今月のゴルフ90切りは難しいようだ。すかさず第2撃、ゴンー。今度は当たった。これなら100は切れる。が、コントロールが少し乱れて額の右側に当たっている。一度倒れて直ぐに立ち上がった。動きは鈍い。狙い澄まして3発目のゴン。倒れた。動きが止まれば綺麗に当たる。雌の50kg、お腹の中に9個の子袋があった。実際には9個のうちの何匹が生まれてくるのだろうか。遅れて到着した農家の方、昨日の夕方見た時は掛かっていなかった。今朝掛かったのでしょう。子袋9個が生まれてくるのを阻止できたのはとっても大きな成果で、罠は同じ所に残して欲しい。との要請。で、直ぐに掛け直した。掛かったらその場に罠を再設置しているのですが、最近は掛かったことはないのです。



by fusco179 | 2017-04-25 22:53 | | Comments(0)
<< 偶然の発見です。 やっぱり猪君は野生の生き物なのです。 >>



退職と同時に始まった迷走する日々の記録

by 中部
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