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定年後は忙しい

悪夢のような一日

 アルバイト仕事が終わろうとしている夕方、携帯が久しぶりに鳴っている。いつも連絡をくださる農家の方、今家族から猪が掛かっとると聞いて行ってみた。雪がまだたくさんあって、歩いてでないと近づけん。大きさは中くらいかな。との事。が、掛かっている位置は、丁度、罠と罠の中間辺り、一か所は琵琶の結構太い幹が根付なので折れない。もう一か所は間伐材の結構大きなもの。これだ、動かしたんだ。と勝手に決めつける。農家の方、その罠はある。動いていません。他に罠を仕掛けていませんか?過去の記憶を一生懸命掘り起す。が、外し忘れている罠は記憶にはない。で、????????。明日行って確かめてみます。とだけ返答した。これが悪夢の前触れだった。悪魔の囁きは不思議な???から始まるらしい。
 翌日は雨、出窓に当たる雨の音で目が覚めた。二度寝したので既に午前9時を廻っている。どうしようか考える。銃は濡らしたくない。横着を決め込むか。が、電話を受けている。雪で1週間以上も見廻りも出来ていない。困った。で、ふぅーと鼻から息を吐いた途端にパチバチと出窓の雨音が大きくなった。普段ならここで見廻り中止を決定するのに、なぜか、久しぶりにバットでいくか!と急に元気が出てしまった。これがいけなかった。高齢者、コントロールの効かない気持ちと体でとってもちぐはぐな行動になるのです。
 我が家の辺りに雪は全くない。が、山に入るといたる所に雪が残っていた。雪の少ない海沿いの道を選んで通る。E-4WDを駆使して何とか罠の位置が見える所まで来た。交差点で車を止める。この交差点確か大きな穴があった。で、大きく廻ったつもり、ズズズー。え?車が止まった。
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道の真ん中で穴にはまって脱輪です。雪で風景が変わって穴の位置が分からなかったのです。1人では脱出できない、先に猪君に逢おうと、車を置いて、罠に向って歩く。矢印の100mくらい先に罠があります。
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罠2個に異変は見られませんでした。猪君も見当たらない。なぜ猪君が居たのか何~にも分かりません。??。雨の中、せっかく来たのだから奥の罠も見ておこうと歩き始めてドキ!超低空飛行の鳶が目の前で羽ばたいた。こんなに近くの鳶を見たことがなかった。木々の隙間から空を見上げると10羽近くの鳶が舞っている。
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カラスの鳴き声も聞こえるがカラスの姿はいない。鳶の方が強いのだろう。嫌な予感。罠に急ぐ。遠くから見ても直ぐに状況が分かる。
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半分骨になった猪君がそこにいた。罠に掛かった猪君、雪の中では生きられないようです。その先の罠を見て今度は唖然。
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矢印が罠です。その罠の上に大木が寝そべっている。当分罠の取り外しも出来ない。見廻り中に倒れていれば命に関わっていた。こんな事が最近は多い。
 車に戻った、右前輪が宙に浮いている。E-4WDは前輪の片輪でも空回りになると後輪が廻らなくしてあるようで、自力では上がれない。E-4WD、はまったら最後です。脱出は不可能です。カタログに脱出用と説明がありましたが平坦な道でちょっと雪で滑る程度と思ってください。
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でも、車で引っ張れば簡単に上がると考えて農家の方に助けを求めた。が、4輪駆動の軽トラックでも引っ張れなかった。で、自動車屋さんにレスキューをお願いした。とっても狭い道なので小さな車で来て。と条件を付けておいた。1時間で到着、5分で救出。2時間も悪戦苦闘した自分が情けない。高齢者、人の手はあまり借りたくは無いのです。まだまだ自分でやれるとプライドを保ちたいのです。が、保険が適用になり無料です。何時でも呼んでください。と言われ、ありがとうございました。と頭を下げた。プライドが粉々に砕けて雪の中へ落ちていく。これからは直ぐにレスキューに頼むぞ。とプライドのかけらも残らない。が、後で右前輪部分の修理が必要と分かり、軽率な行動の後悔だけが心を満たしている。今回の雪と脱輪による車の修理費5万円は、年金暮らしにはとっても痛い。
 悪夢の一日が終わり、雨も上がった翌日再度山に入った。林道は至る所で倒木に寸断されて通れない。
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迂回路を探して罠を廻る。E-4WDだとこれくらいの雪道が限度です。
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 出会った農家の方、この前撃ち損じた猪が山から出てしまったぜ!と言われる。雪が消えかかった時、大きな足跡が山を下りて農道を通って反対の山に入っていた。との事だった。行ってみた。
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雪が融けてしまって足跡の残骸しか残っていなかった。が、小川を渡っている。不思議なことは、20m手前で農道を右にそれたら小川は道の下をくぐり小川を渡らなくても山に入れる、50m農道を進めば橋が架かっている、なのに、わざわざ渡りにくい小川のあるところを渡っていることなのです。選んで危険な小川を渡っているのは追跡を逃れるため?が、犬の足跡はない。私の追跡を逃れるためだとしたらとっても光栄なのですが、うぬぼれすぎだと自分を戒めて、でも、心はうきうき。猪君の入った山、5個の罠が待っている。設置後日数が経って臭いもない関所罠で、生活圏を移動する時に通る獣道に仕掛けられています。期待大なのです。
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黄色が猪君の歩いた跡で、水色は小川、赤丸が罠の位置です。
 雪と倒木で罠の半分も廻れないのですが、どうしても見ておきたい罠、車を置いて歩いて行った。林道をしばらく歩いていると、同じ方向に足跡が付いている。2匹の猪君、親子のようだ。
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このまま行けば罠がある。ひょっとしてと、歩調を速めた。罠直前。
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道の右側のピンク○の下に罠がある、赤色が獣道、黄色が親子の足跡。で、足跡は左折して山に入っていた。
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ああー。左ですか!と行き先を見ると、葉っぱに泥がべったりと付いている。こんな大雪でもヌタ場を造って泥を体に塗っているようです。
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感心しながら泥の付いた葉っぱをしばらく眺めていました。
 今日、悪魔の囁きは、警告なのかも知れないと思い始めました、自然界ちゅうとこは、そんなに甘いもんやおまへんや。もっと、気いつけなはれ。とでも言われているのだろうか!。本当は良い警告なのでしょう。高齢者、瞬時の判断がかなり狂って来ているようで、思った結果になりません。反省料の修理費もかなり痛い、気を付けてはいる、つもりなのです。が、結果はみじめなもの。で、爆発です。怒れる高齢者にならないよう、これこそ一番に気を付けようと思っています。が、いつまで制御できることやら?














by fusco179 | 2017-02-24 23:26 | | Comments(0)
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退職と同時に始まった迷走する日々の記録

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